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トータルフィットのHOTホッとレポート
更新日:2009.10.01(木)
【vol.15】
目的を明確にする
残暑厳しい京都での講習会開催でした。今回は、福岡・神奈川など各地から来てくださいました。会場に入って開口一番「京都ってやっぱり蒸し暑いですね」と言われました。京都の蒸し暑さは、やはり他府県とは異なり驚かれるようです。
参加者は、介護予防の現場ですでに指導をしている方、フィットネスクラブで元気な方へ運動指導をされている方、栄養指導が中心だが運動のアドバイスもできるようになりたい方、今は子供への運動指導をしているがゆくゆく高齢者へも提供したいと思っている方など、様々なフィールドで活動中の方々でした。
今回参加者の皆さんと盛り上がった話題は“高齢者への運動指導で大切な視点は、運動すること自体を目的にするのではなく、自分らしく生活するための身体づくりを行うための手段として運動を用いる”ということでした。
運動を提供する指導者が「とにかく運動することが大切:と、“運動=目的”になってしまっている場合があるのではないでしょうか。それでは、例えば体調を崩してしばらく運動しないうちにモチベーションが低下し、運動しなくなってしまう、というように、なかなか継続させることができません。
高齢者のモチベーションを高め運動を継続してもらうためには、何のために運動をするのかという目的を明確にすることが重要なのです。
例えば、料理が趣味でみんなにおいしい料理を食べてもらうことが生き甲斐だという方は、いつまでも元気に台所に立って料理を作り続けるために運動をする。年1回の仲間との旅行が楽しみだという方は、その旅行にいつまでも元気に行けるように運動をする。着物を着て出かけるのが好きな方は、いつまでも自分で着付けられるように運動する。というように目的が明確であればあるほどモチベーションの向上につながると思います。
だから指導者の言葉がけも「肩を動かしましょう」だけではなく、「着物を着るためには腕を後ろに回しますよね。後ろにスムーズに腕を回せるように肩をしっかり動かしましょう」などと、その人の生き甲斐や好きなこと・趣味を理解し、1人1人に応じた言葉をかけていくことが大切なのです。
どのような言葉をかけたらその方が意欲を持って運動に取り組まれるのか、それを見つけるためには、相手を尊重しコミュニケーションを取っていくことが大切です。運動指導の中では、1人1人の生き甲斐や趣味などをしっかり聞くことはできないかもしれませんが、コミュニケーションを取ることはできます。
ココから体操講習会の中心である指導練習では、初めはタイミングよく動作を指示する、模範となる動作を行うといった部分が重点的になります。
次に、徐々に指示のバリエーション(例:フロー体操の時にはゆったりした口調で指示を出す、「なめらかに」などどのように動いたら良いかイメージしやすい指示を出す)を増やす、注意点(例:「息を楽にしてくださいね」「背すじを伸ばしましょう」など)を伝えることを加えていきます。
さらに、指導しながらコミュニケーションを取ること(例:1人1人とアイコンタクトを取る、「良い姿勢でできていますよ」「よく動いていますね」などとできているところを褒めるなど)にチャレンジしていきます。
指導練習ではお互いに指導者役と受講者役と両方行なうので、受講者役になった時に「指導者と目が合うと、自分を見てもらっていると感じて嬉しいし安心する」という受講者の気持ちがわかります。指導者からのコミュニケーションの重要性を納得されるのです。
受講者のモチベーションを高めるコツを身につけたい方、指導中のコミュニケーションのポイントを学びたい方、ぜひ講習会へご参加ください!!
講習会の講師を担当することで、私自身のモチベーションもグ~ンと上がります。今回も参加者の皆さんと大変充実した1日を過すことができました。本当にありがとうございました!
内容:ココから体操講習会
実施日:2009年08月22日(土)
会場:京都
講師:林みちる
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