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トータルフィットのHOTホッとレポート

更新日:2010.10.01(金)

【vol.21】
私たちの役割

心身健康づくり研究会の勉強会が大阪にて開催されました。うつ予防・改善に向けた運動の可能性~運動指導者としてどう関わるか~と題して、代表の梅田陽子が担当いたしました。

今回は、メンタルヘルスがテーマということで、保健師・看護師・鍼灸師・専門学校講師・介護予防指導員・フリーインストラクターと多岐に渡る方々がご参加くださいました。

メンタル?うつ?と雲を掴むところからの参加者から、自治体や病院でメンタル不全の方に指導されている方までさまざまでした。

まず、現代のうつ病の特徴として日本の現状から始まり、職場で仕事に関する強い不安・悩み・ストレスを抱え、心の不調を訴える人が年々増えていること、厚生労働省発表の労災補償状況から読み取れること、脳・心臓疾患に係る労災請求・認定件数は、横ばいで高止まりだが、精神疾患に係る労災請求件数は、脳・心臓疾患を上回り、以降年々増加していること、不況が続く昨今だけに、まだまだその数は増えていくだろうと予測されることを学びました。

次に、うつ病についての情報では、うつ病が増えているのは、本人の素養以外にも働く人が多忙すぎる状況にあることが関係していること、現代の職場は過労を強いる状況だから、うつ病になりやすくないタイプの人の発症の危険性も高まってきていることを理解しました。

そして、うつ病・躁うつ病の年齢別患者数では、全年代で女性のほうが数は上回っているが、女性のほうが病院に行きやすい可能性や、長生きするため高齢者は女性のほうが絶対数が多い等の影響が加わっている可能性もあり、一概に女性のほうがなりやすいと断言はできないこと、男性の場合30~40歳代が最も多く、最前線で働く人が深刻な状況にあることを知りました。

他にもDMS-Ⅳ(精神科の先生が使われる診断基準)から、うつ病の症状、海外での治療の優先順位、運動とメンタルヘルス効果の最新研究、心がスッキリする体操実技など、盛りだくさんの内容でした。

運動指導者は自然と“運動は身体だけでなく、心にも良い”ことは知っていますが、なぜ?どのように?具体的には、知らないことも多いです。

でも、「うつ予防になるから運動しましょう」と誘われて参加する人は少ないけれど、「(身体にも良いし)気持ちもスッキリするから運動しましょう」と言われると参加しやすいのも事実です。

メタボもメンタルも日本人の重要課題であることは変わりません。私は、「体操っていいよね~」って思ってもらえるような指導を心がけているつもりですが、この勉強会で、なぜ?どのように?の視点が欠けてはいけないと再度認識することができました。

医療従事者でもなく、コメディカルでもなく、自治体職員でもない、私たちの役割ってものがある、それはとても重要なものだと思っています。

次回の勉強会は、リクエスト勉強会 第2回 HEALTH PROMOTION 心の健康づくり~知る・受けとめる・実践する~と題して10月31日に行なわれます。

メンタルヘルスというと、興味はあるけど敷居が高いと感じている方も多いかもしれませんが、基礎から学ぶので気楽に参加できる内容です。皆さまのご参加をぜひお待ちしています。

内容:心身健康づくり研究会 勉強会
実施日:2010年7月25日(日)
会場:大阪


レポート:園田幸子



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