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トータルフィットのHOTホッとレポート
更新日:2010.02.01(月)
【vol.17】
効果的な“OUTPUT”のために
もう春のようと感じるくらい暖かい日曜日、東京都江東区ティアラこうとう(江東区公会堂)にてココから体操講習会が開催されました。
今回の参加者は、現場は介護・地域・運動施設といろいろですが、頻度や程度に差はあるが、運動指導はされている方々です。体操の覚え具合に自信がないと言われていた方も、指導練習するうちにあっという間に覚え、指導の練習を中心に進めていくことができました。
動作面では、手のサポートの位置やかかとを床までつけるのかなど細かいところまでみていきました。
手のサポートは「ここに置いてください」、この動きは「かかとは床につけないでください」とどう動くか(方法)を伝えるより、「体幹を斜めに倒しストレッチしているので、重力を考えて物理的にサポートに適したところに手を置きましょう」、「もものつけ根(腸腰筋)への過負荷を防ぐためにストレッチをかねて入れている動きであり、重心は前足にあります。
後ろに引いたかかとを床につけてしまうと、後ろ足に重心が乗ってしまい、アキレス腱の過伸展やふらつきの可能性があり危ない人も居る。だからかかとは床につけないようにしましょう」と理由(目的)を伝えると、スッと吸収してくださいました。
運動指導に限りませんが、方法だけではなく目的を伝えたほうがより理解できる。より行動につながる。より忘れにくい。本日の気づきです。
表現面では、ココから体操は有酸素運動の合間に休憩的なホッとできる動作が入っていますが、そこの指導でうまく参加者の緊張をほどき(=弛緩を教え)笑いを取っている方がいました。彼は関西人の講師をよく理解されています(笑)。
それはさておき、その参加者を和ませる雰囲気づくりはとても良い、次にしっかり足踏みに戻るときに姿勢を意識させる声かけをプラスすると、緩めた意味も増し、次に気をつけたいことも強調できると思うと提案させていただきました。
すると彼は、試験のときにそのアドバイスをバッチリ入れていました。「緊張する」とか「覚えられない」とか言っておられたのに、余裕あるなぁと感心しました。これもその表現の意味(目的)を伝えたから、しっかり彼の中に残ったのかもしれません。
また、効果・安全面では、とてもゆったりと優しい雰囲気で指導される方がいらっしゃいました。彼女は4回繰り返すところを2回にアレンジしたり、参加者が頑張りすぎないよう動作もとても優しくしたりされていました。
高齢者にはゆっくりすることが安全だからいう配慮からです。そこで、強度が上がる有酸素運動を行うのではなく、低体力な高齢者にアイスブレイク的に短時間入れるのであればとても良い雰囲気だと思いました。
しかし、もしもその準備体操の後にある程度強度のある動作を入れるのであれば、その強度の準備体操では筋温や脈拍や気持ちを高め、次の運動の準備をする意味では強度不足かもしれないと思います。
対象者とその日のプログラムの目的によって、もう少しアクティブにしたほうがいい場合もあるので、臨機応変に提供されてはと提案しました。
講習会ラストの感想で、「今まで高齢者にはゆっくりすることがよいと思っていた。でも、目的によってはゆっくりするだけでは足りない場合もあると気づいた」と言ってくださいました。
やはり方法だけではなく、目的だなぁと感じました。
せっかくINPUTした知識やスキルを効果的にOUTPUTするためには、気づく、理解する、吸収する、染み込ませる、他動的ではなく自動的、自分が気づいてナンボというところが大きいです。
これまで積み重ねてきたあなたのスキルをより使えるスキルとすることのできるココから体操講習会へ、みなさんもぜひいらしてください。
内容:ココから体操講習会
実施日:2010年1月24日(日)
会場:東京
講師:園田幸子
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