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梅田陽子のマインドボディ便り

更新日:2012.05.01(火)

【第24話】
1年間の記録

3月末に被災地支援の1年間の記録を報告書としてまとめました。

思い返せば、自分にできることなら何でもしたいと、日本中いえ世界中が思ったあのときから、1年と数か月が経ちました。時が経てば状況が変わるので、人の心にも変化があることでしょうが、みなさんのお気持ちはいかがでしょうか?

ほとんど変わらず今でもあの時のままでしょうか?
「行ける人はいい」「行っているからと言って偉いわけじゃない」「余裕のある人はいいね」といろいろ厳しい言葉を受けながら現実とのギャップを味わいつつ活動を続けた結果、1年間で9回、毎回1週間をかけて通いました。

遠方ですので前後各1日を移動日に取られてしまうので、実際に活動した日数が多いわけではありません。土日を挟むと自治体も休みなので業務がなかったり、ホテルで一日過ごしたこともありました。

現地でも、詳しい事情を知らない外部の者がすぐに役に立つわけはなく、今度いつ来るかもわからない相手に悩みを打ち明ける人がいるはずもなく、当たり前のように全く役に立たない自分に存在感のなさや無力感にどっぷりつかりながら「それが支援、心して入れ」と背中を押してくれた知人の言葉を支えに通い続けました。

夏が過ぎ、なんとなく一つの節目を迎えた雰囲気が漂い始めると、すぐに気分は冬支度です。東北の冬は、きっとそこで暮らさないとわからない厳しさがあるのだと思います。

その厳しさのなかで生きてきた方々は、本当に耐え忍ぶ我慢強さがあります。それは、仲間として迎えてくれた自治体や、医科大こころのケアチームの方々からも感じ取ることができます。

ほとんどが自らも被災者なのに、住民と私との間に入り、時には縦に、時にはクッションになり私を支えてくれました。

そのおかげで、提供した内容をスムーズに住民の方々に活かすことができました。彼らと一緒にいて学んだことは、無力と感じて当たり前、それを言葉にするのではなく黙ってできることを一つ一つ重ねる忍耐力と覚悟です。

報告書の提出先の感想は、「まだまだであるのが伝わる」とのことでしたが、私は行くたびにひいき目になっているのでしょう「こんなによくなった」と思えることに喜びを見つけるようになっています。

それは「当日の話ができるようになった」「仮店舗ができた」など、小さなことですが現地にいれば大きな一歩に感じられます。

今現地では、日に日に運動指導者の必要性が高まっていると思います。まず、雪が解け外に出られるようになってきました。狭い家で迎えた運動不足の身体に、専門家のアプローチが必要です。

しかし、東北ではマンパワーが不足しています。東北に住んでいるわけでもないので、通えないのは当たり前です。しかし、どこかにもし旅行に行こうと思われたら東北の温泉を選んでください。沿岸部の観光地は少しずつ復興しています。そしてその足で、被災地に入ってください。

どこに行ったらいいか、何をしたらいいかそれは事前にコンタクトをとり準備が必要です。でも、きちんと計画を立てれば必要な方に必要なものが届きます。

私と一緒に行ってくださる方は歓迎しますのでご連絡をください。ともに行っても、誰もが喜ぶとは限りません。拒否されることもあるかもしれませんが、多くを望まず無力感を味わって当たり前、そんな気持ちの準備ができておられる方は是非ご一緒ください。
奥深い表情の中に、心からの笑みが迎えてくれると思います。


梅田 陽子





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